システム化学洗浄工法とは
システム化学洗浄工法は、各種設備機器・配管に付着生成し、機能障害を与えているスケールを従来の物理的、化学的洗浄工法に比べてより短時間に、 機器配管を損傷せずに完成度の高い洗浄を実現する化学洗浄工法です。
一口にスケールといっても多種多様です。それぞれに最も適切な洗浄剤の選定と、洗浄方法を採用する事により短時間に効率よく、機器・配管類を傷つけることなく、レベルの非常に高い状態まで洗浄することが可能となります。
スケールとは
スケールとは、液体中に混在する溶質又は不純物が、温度、圧力などの環境の変化に応じた変質もしくは変化と、分子レベルの電気的な作用との複合作用などによって、機器や配管に着床し、積層した状態となったもののことです。
発生するスケールを放置しておくと、流体の流れの阻害が徐々に大きくなり、 ついには閉塞してしまいます。
従来のスケール除去法
・高圧水洗浄工法…使用する水そのものは比較的安価ですが、物理的破砕のため設備機器を傷めたり、作業者の危険を伴います。また、複雑な形状の機器配管には水圧を到達させることが困難でスケールの除去が難しいため、洗浄頻度が多くなります。
・従来の化学洗浄工法…硝酸、塩酸、硫酸などの強酸を希釈して使用し、スケールの除去性は良いものの設備の材料そのものを溶解または腐食させてしまうことが有り、さらに作業員に危険性がともないます。
システム化学洗浄工法の特長
これまでの物理的洗浄方法や化学的洗浄方法と比較して、あらゆる点で優れています。
①施工対象物を選ばないオールマイティー性
- 配管等の形状や形態に制限はありません。
- 取り外しや分解部分も少ないので効率的な作業が可能です。
- 洗浄剤による循環方式なので、投入口と排出口のみの分解で洗浄作業を行えます。
- あらゆるスケールに対応し、管径の大小・経路・材質を問いません。
②徹底的に追及された洗浄剤の安全性
- 洗浄剤は、有機酸をベースにした非ハロゲン系。有毒ガスの発生や人体への影響はありません。
- 洗浄後の使用済み洗浄液は、当該施設内で処理が可能で、生分解性に優れた洗浄剤であり環境汚染の心配はありません。
③驚くスピードで、最高度の効果を約束
- 配管類の分解、組み立て等がほとんどなく、仮設施設もシステム化されているため、従来の工法に比べて工期も最大1/3程度に短縮できます。
- システム化学洗浄工法・施工目的・稼働時間に合わせて作業するため、対象設備の停止時間は極めて短時間で済み非常に効率的です。
- 洗浄除去効率は、ハイレベルで新設同様のレベルまで復旧します。
④安全性と効率を考えた洗浄システム
- 洗浄システム車には、当社が独自に開発した高度なシステムを搭載しています。
- 洗浄中の流量・圧力・PH等の計測を行い、洗浄状態を計数的に管理します。
- 洗浄対象物の損傷等の事故を防止し、よりスピーディーで確実な洗浄を行います。